2)社内資料[毒性試験](1)単回投与毒性試験(2)反復投与毒性試験(3)生殖発生毒性試験単回強制経口投与による概略の致死量はマウスで200mg/kg、ラットで250mg/kg、ウサギで225mg/kgであり、各動物に共通して振戦、痙攣等の中枢神経系の毒性症状がみられ、マウスでは投与後15分以内、ウサギでは投与後30分以内、ラットでは投与後4時間以内(投与翌日に死亡を発見した1例を除く)に死亡した。1)ラット13週間(0、20、100及び500mg/kg/日)及び52週間(0、30、100及び300mg/kg/日)混餌投与試験において、100mg/kg/日以上で摂餌量の低下を伴う体重増加抑制がみられた。しかしながら、52週間混餌投与試験の無毒性量は、1年に及ぶ長期投与期間を通じて体重増加量の抑制はあったが体重自体は増加傾向にあり、加えて被験物質投与に起因した死亡及び一般状態の異常はなく、血液学的検査、血液生化学的検査、器官重量、剖検及び病理組織学的検査においても毒性変化はみられなかったことを踏まえ、300mg/kg/日と推定された。2)イヌ13週間(0、4、20及び100mg/kg/日)及び52週間(0、4、16及び64mg/kg/日)経口投与試験において、振戦、痙攣等の中枢神経系への毒性発現がみられ、52週間反復投与試験の無毒性量は、雄が4mg/kg/日、雌が16mg/kg/日と推定された。1)受胎能及び着床までの初期胚発生に関する試験雌雄ラットに配偶子形成、交配及び妊娠の期間を通して200mg/kg/日(交配後に100mg/kg/日に減量)までの投与量を経口投与した試験及びラットの交配開始前から雄については交配終了まで、雌については着床までの期間200mg/kg/日までの投与量を経口投与した試験が実施され、これらの試験結果から、100mg/kg/日まで雌雄の受胎能及び初期胚発生に関するパラメータに影響がないことが確認された。2)胚・胎児発生に関する試験妊娠ラット及び妊娠ウサギに200mg/kg/日の投与量を各々経口投与した試験において、胚・胎児の生存性及び形態形成に影響は認められなかったが、ウサギにおいて胎児の軽度な発育遅延がみられた。また、妊娠ウサギに8mg/kg/日までの投与量を妊娠6~18日に静脈内投与した試験では、8mg/kg/日まで胚・胎児の生存性及び形態形成に影響は認められなかった。3)出生前及び出生後発生並びに母体の機能に関する試験配偶子形成、交配、妊娠、分娩及び授乳の期間を通して200mg/kg/日(交配後に100mg/kg/日に減量した)までの投与量を経口投与した試験の雌ラットにおいて、200mg/kg/日群の母動物に哺育不良がみられ、出生児の生存率が有意に低下し、軽微な体重増加抑制がみられたが、妊娠期間、分娩時間、出生児数及び出生児の発達に影響は認められなかった。また、妊娠ラットに100mg/kg/日までの投与量を経口投与した試験においても、100mg/kg/日において母動物の哺育不良が認められ、出生児の生存率が低下したが、その他のパラメータに影響は認められなかった。302.毒性試験2)安全性薬理試験及び毒性試験
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