セリンクロ | 総合製品情報概要
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5)社内資料[アルコール依存症患者を対象とした国内二重盲検比較試験の継続長期投与試験], 承認時評価資料※1 HDD(多量飲酒日)数は1日のアルコール消費量が男性で60g、女性で40gを超えた日の1ヵ月当たりの日数(日/月)と定義した。※2 TAC(総飲酒量)は、1ヵ月当たりの平均アルコール消費量(g/日)と定義した。(2)継続長期投与試験5)目  的:アルコール依存症患者を対象として、セリンクロ20mgの長期の安全性及び有効性を検討する。対  象:第Ⅲ相二重盲検比較試験を完了し、本試験への参加を希望したアルコール依存症患者403例デザイン:多施設共同、非盲検、非対照(退薬期は二重盲検、プラセボ対照)、継続長期方  法:第Ⅲ相二重盲検比較試験完了後、オープンラベル継続治療期において、セリンクロ20mgを飲酒のおそれがある場合に、飲酒の1~2時間前に1日1回服用した。また、二重盲検退薬期では、対象患者をセリンクロ20mg群もしくはプラセボ群のいずれかに1:1の割合で無作為割付けし、飲酒のおそれがある場合に、飲酒の1~2時間前にそれぞれの試験薬を1日1回服用した。投与期間:オープンラベル継続治療期24週間、二重盲検退薬期4週間評価項目:1.安全性:有害事象 など解析計画:先行する第Ⅲ相二重盲検比較試験及びその継続長期投与試験である本試験のデータを用いて安全性結  果:第Ⅲ相二重盲検比較試験のセリンクロ群からの移行例におけるHDD数及びTACの減少は、48週まで持続した。また、プラセボ群からの移行例におけるHDD数及びTACは、セリンクロ投与後減少し、その効果は48週まで持続した。HDD数の有効率は、セリンクロ10mg群及び20mg群からの移行例で、第Ⅲ相二重盲検比較試験の治療期に上昇し、治療期24週に認められた効果が、治療期48週まで持続した。プラセボ群からの移行例では、継続長期投与試験移行後、HDD数の有効率の増加が認められた。有害事象:本試験の治療期での有害事象の発現率は、プラセボ→セリンクロ群で141/172例(82.0%)、セリンクロ群で163/231例(70.6%)であった。セリンクロの長期投与による全体で5%以上に発現した有害事象は、悪心、鼻咽頭炎、浮動性めまい、頭痛、倦怠感、傾眠、嘔吐、腹部不快感、不眠症であった。また、二重盲検退薬期での有害事象の発現率は、プラセボ群20/171例(11.7%)、セリンクロ20mg群30/172例(17.4%)であった。なお、投与中止に至った有害事象は、プラセボ群からの移行例32例(18.6%)、セリンクロ10mg群からの移行例2例(2.1%)、20mg群からの移行例8例(5.8%)に認められた。このうち、主な事象(いずれかの群で2%以上発現)は、プラセボ群からの移行例では悪心13例(7.6%)、浮動性めまい10例(5.8%)、頭痛5例(2.9%)、嘔吐4例(2.3%)、食欲減退4例(2.3%)であった。セリンクロ群からの移行例では、発現率が2%以上の投与中止に至った有害事象は認められなかった。重篤な有害事象は、プラセボ群からの移行例では認められず、セリンクロ10mg群からの移行例では1例(1.1%:胃腸炎)、20mg群からの移行例では2例(1.5%:脱水、前立腺癌)に認められた。本試験で死亡は報告されなかった。2.有効性:HDD数※1のベースラインからの変化量、TAC※2のベースラインからの変化量、HDD数の有効率 など及び有効性について集計・解析した。14臨床成績

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