サムスカ | 総合製品情報概要
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… 多発性嚢胞腎で起きている変化… トルバプタンがV2受容体を阻害する結果, 抑制する部位CFTR : cystic fibrosis transmembrane conductance regulator  PDE : フォスフォジエステラーゼ PKA :プロテインキナーゼA  cAMP : cyclic adenosine monophosphateAC : アデニル酸シクラーゼ  Gs : 促進性GタンパクADPKDはPKD1あるいはPKD2の遺伝子変異により両側腎臓に多数ののう胞が進行性に発生・増大する遺伝性疾患であり、遺伝子産物であるポリシスチン1(PC1)とポリシスチン2(PC2)の機能異常により細胞内Ca濃度の低下を引き起こします。このような環境でV2-受容体にバソプレシンが結合するとGs-アデニル酸シクラーゼ-cAMP-PKA経路が活性化し、尿細管細胞においては細胞増殖の亢進とのう胞内へののう胞液の分泌が亢進するなどして、腎のう胞の増大を促進します。トルバプタンはバソプレシンV2-受容体拮抗作用を有し、バソプレシンによる細胞内cAMPの上昇を抑制することで、腎容積及び腎のう胞の増大を抑制します。AMPACGsPDECa2+cAMPPC2ATPPKACFTR監修:杏林大学医学部多発性嚢胞腎研究講座 特任教授 東原 英二PC1Cl−バソプレシンV2受容体細胞増殖嚢胞の増大ネフロン血管側抑制トルバプタンバソプレシン嚢胞側機能低下嚢胞液の分泌74

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