26)社内資料:肝性浮腫患者を対象とした母集団薬物動態解析 (承認時評価資料)39)社内資料:心性浮腫患者を対象とした母集団薬物動態解析 (承認時評価資料)40)社内資料:常染色体優性多発性のう胞腎患者を対象とした母集団薬物動態解析 (承認時評価資料)増量する。その後、望ましい血清ナトリウム濃度に達するまで、1日1回60 mgまで段階的に増量できる。なお、患者の状態により適宜増減するが、最高用量は1日60 mgまでとする。」投与を開始する。1日60 mgの用量で1週間以上投与し、忍容性がある場合には、1日90 mg(朝60 mg、夕方30 mg)、1日120 mg(朝90 mg、夕方30 mg)と1週間以上の間隔を空けて段階的に増量する。なお、忍容性に応じて適宜増減するが、最高用量は1日120 mgまでとする。」心性浮腫患者を対象とした母集団薬物動態解析において、経口クリアランス(CL/F)に対して体重、年齢(65歳以上)、性別、肝機能低下、腎機能低下、CYP3A4阻害薬の併用、NYHA心機能分類について、また見かけの分布容積(Vd/F)に対して体重、年齢、性別、血清アルブミン値の低下、NYHA心機能分類について影響の有無について検討を行いました。その結果、トルバプタンのCL/Fは体重の0.486乗に比例、見かけの分布容積(Vd/F)は体重にほぼ比例することが推定されました。その他の要因については有意な影響は認められませんでした(尤度比検定、有意水準1%)39)。肝性浮腫患者を対象とした母集団薬物動態解析において、経口クリアランス(CL/F)に対して体重、年齢(65歳以上)、性別、Child-Pugh分類について、また見かけの分布容積(Vd/F)に対して体重、年齢、性別、血清アルブミン値の低下について影響の有無について検討を行いました。その結果、トルバプタンのCL/Fは中等度肝障害患者(Child-Pugh分類A又はB)に比べて、重度肝障害患者(Child-Pugh分類C)で0.745倍に低下することが推定されました。その他の要因については有意な影響は認められませんでした(尤度比検定、有意水準1%)26)。常染色体優性多発性のう胞腎患者を対象とした母集団薬物動態解析において、経口クリアランス(CL/F)、見かけの分布容積(Vd/F)、及び吸収速度定数(ka)に対して体重、年齢、性別、BMI、及び施設(日本/非日本)について影響の有無の検討を行いました。CL/Fに対してはeGFRCKD-EPI、CYP3A4阻害薬の併用、及びCYP3A4誘導薬の併用についても検討を行いました。その結果、トルバプタンのCL/FはBMIの増加、eGFRの低下、及びCYP3A4阻害薬の併用により低下することが推定されました。CL/Fに対するBMIの影響は、母集団平均値の-53%(BMI=54.7 kg/m2)〜+63%(BMI=15.4 kg/m2)の範囲でした。eGFRCKD-EPIが72.2 mL/min/1.73 m2から9.79 mL/min/1.73 m2に低下したときのCL/Fは32%低下し、CYP3A4阻害薬の併用時のCL/Fは27%低下しました。また、kaは男性に比べて、女性で50%大きくなることが推定されました。その他の要因については大きな影響は認められませんでした40)。注意: 2) 本剤の承認されている用法及び用量は以下のとおりです。•心不全における体液貯留 「通常、成人にはトルバプタンとして15 mgを1日1回経口投与する。」•肝硬変における体液貯留 「通常、成人にはトルバプタンとして7.5 mgを1日1回経口投与する。」•SIADHにおける低ナトリウム血症 「通常、成人にはトルバプタンとして1日1回7.5 mgを経口投与する。必要に応じて15 mgに•常染色体優性多発性のう胞腎の進行抑制 「通常、成人にはトルバプタンとして1日60 mgを2回(朝45 mg、夕方15 mg)に分けて経口(9)母集団(ポピュレーション)解析により判明した薬物体内動態変動要因70
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