目対方結臨床成績 9)社内資料:肝性浮腫患者におけるプラセボを対照とした二重盲検比較試験 (承認時評価資料)10) Sakaida, I. et al.: Hepatol Res. 2014 ; 44(1) : 73-82. (承認時評価資料) COI:本試験は大塚製薬株式会社の治験です。的: 既存の利尿薬治療を実施していても腹水が認められる肝硬変患者を対象に、サムスカ7.5 mg又はプラセボを1日1回7日間経口投与し、有効性を検証し、安全性を検討しました。象: 既存の利尿薬※を投与しても体液貯留が認められる肝硬変患者162例(サムスカ7.5 mg群82例;平均年齢66.3歳・体重59.4 ± 12.7 kg、プラセボ群80例;平均年齢66.4歳・体重59.2 ± 13.2 kg)法: 既存の利尿薬は継続したまま、サムスカ7.5 mg又はプラセボを1日1回7日間経口投与し、体重、肝性浮腫に伴う所見の変化、臨床症状の改善度、1日尿量及び飲水量、血清アルブミン値別の体重、血清電解質濃度、安全性を評価しました。なお、本試験中においては飲水制限を実施しておりません。 (1)主要評価項目(検証的な解析項目) 最終投与時の体重のベースラインからの変化量 (2)副次評価項目 体重のベースラインからの変化率、CTによる腹水量のベースラインからの変化量及び変化率、腹部エコーによる腹水貯留状態の改善率・消失率、腹囲のベースラインからの変化量及び変化率、下肢浮腫の改善率・消失率、体液貯留に伴う臨床症状(腹部膨満感、食欲低下、倦怠感、臥位での圧迫感、呼吸困難感、全身状態)、胸部エコーによる胸水の有無での消失率など (3)薬力学評価項目血清ナトリウム濃度、血漿中AVP濃度、1日尿量、1日飲水量、水分収支 2.安全性 有害事象、臨床検査(血清ナトリウム濃度、血清カリウム濃度、血清クレアチニン値等)、バイタルサイン、12誘導心電図(2.5 g/dL未満及び2.5 g/dL以上)別、血清ナトリウム濃度(血清ナトリウム135 mEq/L未満及び135 mEq/L以上)別に、投与1日目の1日尿量については、血清ナトリウム濃度(血清ナトリウム135 mEq/L未満及び135 mEq/L以上)別にサブグループ解析を計画 しました。連続データはStudentのt検定又は対応のあるt検定を使用し、カテゴリデータはFisherの直接確率法又はKruskal-Wallis検定を使用しました。果: 主要評価項目である最終投与時の体重変化量は、サムスカ7.5 mg群 -1.95 ± 1.77 kg(ベースライン: 59.35 ± 12.69 kg)(Mean ± S.D.、以下同様)、プラセボ群 -0.44 ± 1.93 kg(ベースライン: 59.15 ± 13.15 kg)であり、サムスカ7.5 mg群では、プラセボ群に比較して優越性が検証されました(P<0.0001、Studentのt検定、検証的な解析結果)。体重減少は投与翌日よりみられ、投与期間を通じて継続しました。最終投与時における肝性浮腫に伴う所見(腹水量、腹囲、腹水貯留状態、下肢浮腫、腹部膨満感、全身状態)、臨床症状(倦怠感、臥位圧迫感、呼吸困難)が改善しました。※フロセミド40 mg/日相当量以上のループ利尿薬+スピロノラクトン25 mg/日以上、又は、フロセミド20 mg/日相当量以上のループ利尿薬+スピロノラクトン50 mg/日以上評価項目: 1.有効性解析計画: 肝硬変患者における体重の変化量については、併用する利尿薬の用量別、血清アルブミン値(2)肝硬変における体液貯留1)プラセボ対照二重盲検比較試験(国内第Ⅲ相臨床試験:ASCITES試験)29
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