8 〈SIADHにおける低ナトリウム血症〉5.1 本剤は、抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(syndrome of inappropriate secretinon of antidiuretic hormone:SIADH)について十分な知識をもつ医師のもとで、SIADH と診断された患者に投与すること。診断にあたっては、最新の「厚生労働科学研究費補助金難治性疾患克服研究事業間脳下垂体機能障害に関する調査研究班バソプレシン分泌過剰症(SIADH)の診断の手引き」等を参照すること。5.2 水分制限を実施しても低ナトリウム血症が改善していない場合にのみ適用すること。〈常染色体優性多発性のう胞腎〉5.3 以下のいずれにも該当する場合に適用すること。 ・ 両側総腎容積が750 mL以上であること。 ・ 腎容積増大速度が概ね5%/年以上であること。臨床試験には、両側腎容積750 mL以上で、腎容積の増加が速いと推定される患者を組み入れた。[17.1.4 参照]5.4 投与開始時のクレアチニンクリアランスが60 mL/min未満の患者における有効性及び安全性は確立していない。臨床試験には、投与開始時のクレアチニンクリアランスが60 mL/min以上の患者を組み入れた。[17.1.4 参照]〈心不全における体液貯留〉通常、成人にはトルバプタンとして15 mgを1日1回経口投与する。〈肝硬変における体液貯留〉通常、成人にはトルバプタンとして7.5 mgを1日1回経口投与する。〈SIADHにおける低ナトリウム血症〉通常、成人にはトルバプタンとして7.5 mgを1日1回経口投与する。必要に応じて、望ましい血清ナトリウム濃度に達するまで段階的に増量できる。なお、患者の状態により適宜増減するが、最高用量は1日60 mgまでとする。〈常染色体優性多発性のう胞腎〉通常、成人にはトルバプタンとして1日60 mgを2回(朝45 mg、夕方15 mg)に分けて経口投与を開始する。1日60 mgの用量で1週間以上投与し、忍容性がある場合には、1日90 mg(朝60 mg、夕方30 mg)、1日120 mg(朝90 mg、夕方30 mg)と1週間以上の間隔を空けて段階的に増量する。なお、忍容性に応じて適宜増減するが、最高用量は1日120 mgまでとする。〈参考〉心不全における体液貯留肝硬変における体液貯留SIADHにおける低ナトリウム血症常染色体優性多発性のう胞腎投与方法1日1回15 mg1日1回7.5 mg開始用量7.5 mg(必要に応じて漸増)→最高用量60 mg1日1回開始用量↓(漸増)1日2回投与量1日60 mg(朝45 mg、夕方15 mg)1日90 mg(朝60 mg、夕方30 mg)1日120 mg(朝90 mg、夕方30 mg)5. 効能又は効果に関連する注意6. 用法及び用量
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