51)社内資料:ウサギにおけるボクロスポリンの胚・胎児発生に関する試験妊娠NZWウサギを用いた胚・胎児発生試験において、ボクロスポリンの母動物及び胚・胎児発生に関するNOAELは1mg/kg/日と判断された。母動物毒性は、体重変化及び/又は乳腺腫脹であった。胎児への影響は、軽微だが統計学的に有意な体重減少とこれに関連した骨格変異が5及び20mg/kg/日の用量で認められた。ボクロスポリンの受胎能及び初期胚発生に関する試験、並びに出生前後試験は実施されていないが、ウサギを用いた胚・胎児発生に関する試験において、ボクロスポリン(トランス異性体90%以上)のNOAELは1mg/kg/日であった。したがって、ボクロスポリンの生殖発生毒性はmix-ISA247と同等と考えられた。52)社内資料:幼若動物を用いた試験幼若SDラットを用いた10週間反復経口投与毒性試験において、ボクロスポリンを4~14週齢まで投与したところ※、本試験で認められた毒性は、先に実施されている標準週齢(約8週齢)から投与を開始した経口投与毒性試験で認められた毒性と同様であった。本試験におけるNOAELは、雄で1.25mg/kg/日、雌で2.50mg/kg/日であった。 ※ 過去に実施した試験からラットの曝露量に性差があることが判明していたため、本試験では雄の用量を雌の半量とした。この用量調整により、低、中及び 高用量の各用量における雌雄の曝露量は同程度となり、これらの曝露量は先に実施されている標準週齢ラットを用いた試験での曝露量と同程度であった。54)社内資料:ラットを用いた13週間反復併用投与毒性試験ラットを用いたボクロスポリン及びプレドニゾン*の13週間反復経口投与による毒性学的相互作用試験において、各被験物質の単独投与と比較して、ボクロスポリン及びプレドニゾン*の併用投与により新たな毒性は生じないことが示された。*プレドニゾン:本邦における未承認薬。プレドニゾンに対応する経口コルチコステロイドの投与量については本邦の電子添文を参照。50)社内資料:がん原性試験CD-1マウスを用いた2年間のがん原性試験において、30mg/kg/日でボクロスポリン投与に関連した悪性リンパ腫の発現頻度が上昇した。本結果は、ボクロスポリンに関連する免疫抑制に続発したものと考えられる。また、SDラットを用いた2年間のがん原性試験において、ボクロスポリンに関連するがん原性は認められなかった。53)社内資料:局所刺激性試験モルモットを用いた皮膚感作性試験及びNZWウサギを用いた皮膚一次刺激性試験において、ボクロスポリンは皮膚に対して非感作性及び非刺激性であった。一方、NZWウサギを用いた眼一次刺激性試験において眼への刺激性がわずかに認められたことから、ボクロスポリンはわずかな眼刺激性ありと判定された。54 (4)がん原性試験(マウス及びラット) (5)生殖発生毒性試験(ウサギ) (6)幼若動物の毒性(ラット) (7)局所刺激性試験(モルモット及びウサギ) (8)その他の毒性試験●薬物相互作用:プレドニゾン*併用(ラット)●ボクロスポリン関連化合物又はボクロスポリン合成に用いた試薬の遺伝毒性評価(in silico)55)社内資料:In silicoによるボクロスポリン合成に用いられる試薬の遺伝毒性評価26種類のボクロスポリン関連化合物又はボクロスポリン合成に用いた8種類の試薬について、ICH M7(R1)に準拠した in silico構造解析を実施したところ、臭化アリル及びオゾンはクラス2、その他の化合物はクラス5の化合物(「警告部分構造なし」)に分類された。安全性薬理試験及び毒性試験
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